Winning Mosquitoの精神(9)

モスキートチャンピオンの集大成

モスキート研究所の活躍と平行して、本家の花尻鳩舎の活躍も華々しかった。

83年秋は、モスキート夢幻が楓賞、200K近畿総合優勝、国際鳩舎ではゴールデンベルが高松宮賞 500K全国総合優勝を飾った。

初参加のレースで、分速1541mで総合優勝をしたモスキート夢幻は、バルセロナⅡ、ド・シャトロー、モスキートジャガール、ペナントと卓越した性能を受け継いだモスキートジャガーの集大成。

「総合優勝は夢か現か幻か」ということで名づけられたこの鳩は、また無限の可能性をもったチャンピオンである。

ゴールデンベルの高松宮賞全国総合優勝で、性能のみの同一条件レース制覇が自鳩舎で3回、他鳩舎を含めると7回ということになる。全国のエース級の若鳩ばかりが集まる委託鳩舎でのこの戦歴は驚異である。

さらに血統である。モスキートRGとグレートモスキートの直仔がゴールデンベルなのである。この鳩もそうだが、委託での総合優勝鳩には必ず前年度の1000K総合優勝、または直仔が入っている。そして、これらすべてはモスキート号のバッククロスから生まれている。

そうするとこれは、距離の克服の問題はモスキート系の場合、血統の順応性ということになってくる。実績を残したチャンピオンのみが築きあげた連綿としたモスキート系ゆえの業であろう。

モスキート系に関してはその当初から、基本的に「レースを楽しめ、鳩自体がタフで、連戦が効き、結果的には勝つ」といった4つの条件が一貫してあった。今日のモスキート系が、固定された独自のモスキート系である所以は、その4つの条件を踏みはずすことなく持続され実行された結果に他ならない。

モスキート系は、今や花尻鳩舎のみの系統としてとどまってはいない。日本各地のモスキート仲間による全国制覇の野望は着々に進んでいる。

卓越したスピード、無類の安定性と揺るぎない強さ。

モスキート系は永劫不滅の系統である。

モスキート号については、モスキートブック・パートⅡもご覧ください。

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